ただし、今回は前回までのブルーシャンブレーとは異なり、黒シャンの紹介です。
こちらはウェアハウスが制作するヘラーズカフェのブラック・シャンブレー。
元になっているのは、ヘラクレスと並ぶシアーズのワークレーベルであるSTURDY OAK(スターディオーク)の1920年代の黒シャンブレーシャツです。
それなりに着込んでいますが、まだまだ濃いグレーが残っています(黒シャンといっても、いわゆる黒い色はしておらず、元々こういう濃いグレーをしているのです)。
さて、では、いつものようにディテールも追ってみます。
まずは襟まわりから。
こちらも前回紹介したCRAZY HORSE 2TONE SHIRTS同様、1920年代のシャツがオリジナルとあって、剣先が美しい襟の形をしており、写真では見えませんが、長いチンストラップがついた仕様となっています。
ちょっと写真では、見づらいですが前立て部分の縫製の運糸の細かさが伝わるでしょうか?
後ほど、袖口のアップでも紹介しますが、無骨なワークシャツながら、この運糸の細かさからはとてもエレガントな印象さえ受けます。
続いて、胸ポケット。
ブルーグレーに塗られたメタルボタンが使われたフラップ無しのポケットです。
そして、袖口。
通称イッテコイ仕様になっています。
では、もうすこしアップで運糸の細かさにフォーカスしてみましょう。
こんな感じですが、伝わりますか?
カフス部分と袖の間の細かいシワと、そのシワを強調するように色抜けしたアタリの具合。
運糸の違いという本当に細かなディテールが、このシャツを現代のシャンブレーシャツとは似て非なるものにしてくれています。
カフス部分と袖の間の細かいシワと、そのシワを強調するように色抜けしたアタリの具合。
運糸の違いという本当に細かなディテールが、このシャツを現代のシャンブレーシャツとは似て非なるものにしてくれています。
続いて背面から襟元をとった写真ですが、こちらもよく見ると襟部分の運糸は実に細かい。
その一方でヨーク部分は無骨なトリプルステッチのなっているというコントラストが絶妙です。
ただ、このトリプルステッチの運糸もそれなりに細かいのが、サイドの縫製をみてもわかると思います。ムラ糸を使ったシャンブレー生地の感じもとても良い感じです。
そして、当然のように裾部分は耳付きのマチがついています。
この何とも独特の雰囲気を醸し出す黒シャンブレーシャツは、1924年のシアーズカタログに同じ型のシャツが掲載されているのだそうです。
最近、袖を通していなかったのですが、このブログを書きながら、ひさしぶり着てみたいなと思いました。